楢葉町長はいまだに原発を動かして欲しい、と言ってます。

これは、原発が稼働することで地元市町村に税収が上がるため。

いちど原発をつくると、最初の数年に、あふれるほどの交付金がおりて、自治体の財政は一気にうるおいます。
しかしそれも数年かけて徐々に細り、最後はわずかに。
そんななかで、核燃料が原子炉に「装荷」されるごとに入る税収はとても魅力的なもののはず。

だから、佐賀県の玄海原発でも、町長が早く動かせ、と言うのでしょう。

この楢葉町とおなじ双葉郡の双葉町は、原発交付金にわいたのは一時で、それに頼りすぎて今は財政危機に瀕していると聞きます。

原発がないとお金がない。
雇用もない。

そういう状況下でこの町長も物を言っているのでしょう。

原発以外のお金も雇用も、考えない。

なんにもない農村(いや、豊かな自然と農地はあるんですけどね)が一気にあぶく銭をつかんで、その夢が覚めない。

こうしむけたのは国で、かならずしもこの寒村の首長がいけないわけではないのだけれど。

心までお金に奪われたことを、この町長は、自覚することはないのでしょう。



以下、引用。
----------------------------------
原発警戒区域内の楢葉町長 都会の「脱原発」運動に異議あり
http://www.news-postseven.com/archives/20110724_26396.html

――都心などでは「脱原発」「反原発」を掲げるデモ行進も多い。

「遠くにいて“脱原発”なんて言っている人、おかしいと思う。我々は必死に原発と共生して、もちろん我々もその恩恵でいい暮らしをした。だが同時に、東京の人たちに電気を送ってきたわけだ。何十年先の新しいエネルギーの話と、目の前の話は違う。あるものは早く動かして、不足のないように東京に送ればいい。我々地域の感情としてはそうなる」

――とはいえ、第一原発であれだけの事故が起きた。第二原発についても不安は覚える。

「(中略)“脱原発”ばかり。結局“復興”が二の次になってはいないか。双葉郡には、もう第二しかないんだ……。

 正確に放射線量を測り、住民が帰れるところから復興しないと、双葉郡はつぶれてしまう。第二が動けば、5000人からの雇用が出てくる。そうすれば、大熊町(第一原発の1~4号機が立地)の支援だってできる。

 それなのに、国も県も、何の情報も出さないし、相談もしてこない。新聞やテレビのニュースで初めて知ることばかり。町民の不満は限界に近づいている。言ってやりたいよ。“ばが(馬鹿)にすんのもいい加減にしろ”――と」

-----------------------------------引用おわり。

>“ばが(馬鹿)にすんのもいい加減にしろ”――

この「ばが(両方濁音)」というの、ものすごくなつかしいです。
うちのいわきのほうでも、こう言いますから。。。
ふるさとの訛りなつかし、ですね。

でも、残念ながら、「おたくに原発つくりませんか?」と打診された時点で、すでに「ばが」にされてるんですよ。


リスクが高すぎて東京には作れないから、田舎に作るんですから。
「死んでもいい田舎者」と言われてるのと同じです。

一朝事有れば住民は流浪の民になりますよ。
その危険負担料としての交付金ですよ。
というのを、彼らは知りもせず、知ろうともしなかったわけです。



そうそう、ご参考にはっておきます。

葉上太郎「原発頼みは一炊の夢か──福島県双葉町が陥った財政難」 http://bit.ly/skm1101c




コメント

お日様だいすき
2011年8月8日10:33

ご無沙汰です。こんなことが起こらないためにと自然エネルギーを通して違う未来を作りたいと活動してきてましたが・・・・。未来の人たちに対して申し訳なく恥ずかしい・・・。

西欧の神の名に力を分けてもらおうと、明治維新から、ひたすら脱亜入欧。プルトンとウラヌスという地獄の神々が飼い馴らすことは無理でした。

親の因果が子に報い・・・。

日本人は八百万の神々をあまりに蔑ろにしてきたのだとつくずく感じます。

どん太
2011年9月1日23:11

お日様だいすきさま

こちらこそ、レスポンス遅れまして申し訳有りません。

もしかしら明治以降、なにかが根本的にまちがっていたのかもしれませんね。
この国。。

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