原子力工学や放射線医学まわりでは、「御用学者」の魑魅魍魎ぶりがいかんなく発揮されているけれど、

損害賠償では、理性の光が輝いているように思えます。

能見先生の教科書はもちろん読ませていただきました。

こちら(お金の決着)の世界は、人を見殺しにするのが平気でないと地位を失う、というきな臭い世界でないように見えるのがなによりです。


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出荷制限指示の5県―紛争審
時事通信 5月28日(土)10時33分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110528-00000047-jij-bus_all
 東京電力福島第1原発事故の賠償範囲を検討する原子力損害賠償紛争審査会(会長・能見善久学習院大教授)は28日、農作物などの風評被害に対する賠償について、出荷制限指示があった福島、茨城、栃木、群馬各県と千葉県の一部の農産物全品目を対象とする方向で調整に入った。31日の会合で議論を詰め、「第2次指針」に盛り込む見通し。
 政府は3月21日以降、福島など4県の全域と千葉県の2市1町に対し、ホウレンソウなどの出荷制限を指示。これに伴い、制限対象以外の作物も価格下落などの被害を受けた。

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とてもきな臭い放射線医学御用学者の方々のお話はこちら。

http://tanakaryusaku.jp/2011/05/0002384

飯舘村 御用学者に振り回されたあげくに

爆発から10日余りが経った3月25日、福島県放射線リスクアドバイザーの高村昇・長崎大学院教授が村を訪れ講演した。高村教授は「ミスター100mSv」の異名をとる山下俊一教授門下である。

 村人300人が集まり耳を傾けた。村民が「これからも安心して村で暮らしていけるのか?」と質問したのに対して高村教授は「医学的には注意事項を守れば健康に害なく村で生活していけます」と答えている。(飯舘村広報紙・3月30日発行より)

(中略)

原発推進派は抑えにかかった。4月1日、切り札である山下俊一・御大を送り込んだのである。山下センセイは菅野典雄村長と村議会議員を対象にセミナーを開き“放射能の安全性”を説いた―

 「(飯舘村で)今、20歳以上の人のガンのリスクはゼロです。この会場にいる人達がガンになった場合は、今回の原発事故に原因があるのではなく、日頃の不摂生だと思って下さい」、「妊婦は安全な所へ避難された方が精神的なケアを含めて考えると望ましいと思う。ここで頑張ろうという人がいてもそれはそれでいいと思う」

(中略)

村のオピニオンリーダーにあたる村長や議員が「放射能は安全」と頭に刷り込まれてしまったのである。村民への影響は少なくなかった。

 結果、多くの村民は自主的な避難もせず外出もした。線量が高かった初期の頃も積算すれば年間「100mSvを超す」地点が幾つかあるにもかかわらず、である。山下センセイは御自ら「ガンのリスクがあがるのは100mSvから」とこのセミナーで発言しており、自説と矛盾することになる。

 原発推進派の攻勢は続いた。9日後の4月10日には、御用学者の一人に目される杉浦紳之・近畿大学教授を派遣した。杉浦教授も前者と同じように「(放射能は)恐くない」と説いたのである。

 だが翌11日、飯舘村に衝撃が走る。政府が村の全域を「計画的避難地域」に指定したのである。


(田中龍作ジャーナル)
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引用終わり。

週刊誌には、山下センセイ、「ここまで安全デマを流して、あんたは(学者として)大丈夫だと思ってるのか?」
(要旨意訳。文言はかなり違います)
ときいたら、
「大丈夫、(私の地位は)大学が守ってくれます」
とお答えになったとかいうエピソードが出てました。

はい。
日本政府も、もと国立大学である勤め先も、まもってくれますね確かに。

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