東大入試で覚えていること
2010年6月26日 日常 コメント (4)これまた昔の思い出。
べつの方の日記へのコメントで
>大学入試までの試験は記憶こそが死命を決するわけで、
>思考のリソースを使うのは時間の無駄でしたから。
と書いたのですが。
東大の入試の、国語と社会は、違ってたな~と思い出しました。
そのふたつは書かせる問題があったと思うのですが、いまだに覚えているのは、日本史のとある問題のみ。
問題は
「なんで鎌倉時代にはやまほど新興仏教が出てきたのに、他の時代にはそれがなかったのか」
でした。
そんなこと知るか、参考書にも書いてないじゃん。
とは思いませんでした。
むしろぞくぞくするほど興奮しました。
せこせこ勉強の合間に、ひまつぶし、息抜きとして読んでいた無駄な本(フォイエルバッハ論とか、賃労働と資本とか、賃金・価格・利潤とか、イギリスにおける労働者の状態とか)が、こういう食指の動く質問で勇躍、だだもれに出てきましたから。
私の書いた答えは、大略、
「鎌倉時代は、古代貴族から武士へと階級交代が起こった。
新しい支配階級(土台)が、自己の階級の存立に有益な思想的基盤(上部構造)を必要としたから、新しい宗教が必要とされ、それが出てきて受け入れられた。
しかしその後長いこと、武士階級は支配階級たり得たので、根本からその思想を入れ替える必要はなかった。
土台が変わらぬ以上、上部構造も変わる必要はなかった。
なので、江戸期まで、その時期の宗教が基本、続いて、結果として新宗教は生まれなかった。
なお(なお書きにしました)、幕末から維新にかけても実質的な階級交代が起こったが、この時期には雨後の竹の子のごとく、大量の新興宗教が出てきている。」
というものでした。
高校生の頭で考えたものですから、クオリティはその程度。
乱暴なもんです。
それが妥当な答えかと言われれば、そんな単純なもんでもないでしょう。
(だけど、問いそのものが、かなり乱暴な決めつけではありますよね)
でもま、考える方法論を(それがいいか悪いかはともかく)持っていたお陰で、テスト時間中、うんうん考えた時間はゼロでした。
その分、他の学生より文章のクオリティはあがっていたと思います。
というか、立て板に水だったと思います。
唯物史観の考え方を借りて、お題に「あてはめ」しただけだもん。
あの時代は80年代はじめでしたから、そういう高校生は、考査をする教授陣に、むしろおもしろがられたかも知れません。
思想性を見る大学だったら、あれが原因で落とされてたかもな~とも思います。
--------------------------
ようは何が言いたいかというと。。。
思考も、いちいちゼロから組み立てるのは大変すぎる。
思考のパターンをなにか選択しておくと、あとが早い、ということ、かな。
でも、そういう思考のパターンをもてとは、高校までは言われない。
言われないから、デフォルトだと、検定教科書のそれが、入っていくのでしょうね。。。。。
それは、やだな。。。。
べつの方の日記へのコメントで
>大学入試までの試験は記憶こそが死命を決するわけで、
>思考のリソースを使うのは時間の無駄でしたから。
と書いたのですが。
東大の入試の、国語と社会は、違ってたな~と思い出しました。
そのふたつは書かせる問題があったと思うのですが、いまだに覚えているのは、日本史のとある問題のみ。
問題は
「なんで鎌倉時代にはやまほど新興仏教が出てきたのに、他の時代にはそれがなかったのか」
でした。
そんなこと知るか、参考書にも書いてないじゃん。
とは思いませんでした。
むしろぞくぞくするほど興奮しました。
せこせこ勉強の合間に、ひまつぶし、息抜きとして読んでいた無駄な本(フォイエルバッハ論とか、賃労働と資本とか、賃金・価格・利潤とか、イギリスにおける労働者の状態とか)が、こういう食指の動く質問で勇躍、だだもれに出てきましたから。
私の書いた答えは、大略、
「鎌倉時代は、古代貴族から武士へと階級交代が起こった。
新しい支配階級(土台)が、自己の階級の存立に有益な思想的基盤(上部構造)を必要としたから、新しい宗教が必要とされ、それが出てきて受け入れられた。
しかしその後長いこと、武士階級は支配階級たり得たので、根本からその思想を入れ替える必要はなかった。
土台が変わらぬ以上、上部構造も変わる必要はなかった。
なので、江戸期まで、その時期の宗教が基本、続いて、結果として新宗教は生まれなかった。
なお(なお書きにしました)、幕末から維新にかけても実質的な階級交代が起こったが、この時期には雨後の竹の子のごとく、大量の新興宗教が出てきている。」
というものでした。
高校生の頭で考えたものですから、クオリティはその程度。
乱暴なもんです。
それが妥当な答えかと言われれば、そんな単純なもんでもないでしょう。
(だけど、問いそのものが、かなり乱暴な決めつけではありますよね)
でもま、考える方法論を(それがいいか悪いかはともかく)持っていたお陰で、テスト時間中、うんうん考えた時間はゼロでした。
その分、他の学生より文章のクオリティはあがっていたと思います。
というか、立て板に水だったと思います。
唯物史観の考え方を借りて、お題に「あてはめ」しただけだもん。
あの時代は80年代はじめでしたから、そういう高校生は、考査をする教授陣に、むしろおもしろがられたかも知れません。
思想性を見る大学だったら、あれが原因で落とされてたかもな~とも思います。
--------------------------
ようは何が言いたいかというと。。。
思考も、いちいちゼロから組み立てるのは大変すぎる。
思考のパターンをなにか選択しておくと、あとが早い、ということ、かな。
でも、そういう思考のパターンをもてとは、高校までは言われない。
言われないから、デフォルトだと、検定教科書のそれが、入っていくのでしょうね。。。。。
それは、やだな。。。。
コメント
いろいろ生じるゆえ謹慎チュでしてお許しください。
王と・・四柱・・面白すぎ教えていただきました。
出身校ですが地方役人生活30年からして恐れ多きステータス。
それ来年の出題にシテもらえ得ないものか。
掲げられてる書物はポケットにいれて愛読してた位です。
そんなら受験しとけばよかった・・・
夢二美術館を終え学食をこっそりお世話にはなってたモンでしたが・・・
僕は 問題 覚えてません
隣に座った 名前の よく似た 学生に
大学で 顔を合わした 時に思い出しました
いつも読ませていただいてます♪
だからご無沙汰ではないですよ(^^)/
>掲げられてる書物はポケットにいれて愛読してた位です。
そんなら受験しとけばよかった・・・
にゃはは、たしかに!
そうか、これらの本はせきやんさんのポケット愛読書だったのですね。
私は本は小遣いで買ってたので、いつも薄い(従って安い)ものばかりでした。
なので、御大(資本論)は、読んでないのです。。。。
高かったし、訳語がアレで、意味不明だったし。。。
わたしも、覚えてるのはこれくらいです。
世界史も骨のある問題がきっといっぱい出たのでしょうけれど、すっかり忘れてしまいました。。
いまや全く、記憶はめためたです。
使い古しのハードディスク、と言う感じなのでしょうか。。