脱貧困の経済学-日本はまだ変えられる
2009年11月17日 読書 コメント (2)
「ビッグイシュー」レギュラーの雨宮処凛と、経済学者の飯田泰之とか言う人の対談。
「脱貧困の経済学-日本はまだ変えられる」なんてタイトルの本を、ふつう私は買いません。夫が買ってきた本です。
まだよみかけなんですが。
最初の方、27pの飯田さんの「(貧困の原因としての)国際競争論のウソ」について。
彼曰く、輸入がGDPに占める割合は6~7%でしかない、だから中国の労働者が安い賃金で作った製品が日本製を駆逐して、日本人労働者の仕事を奪った、ということではない、といってます。
経済学者さんらしいんだけど。
グローバル化って、6~7%の比ではなく、もっと大きく貧困の要因になってると思います。
理由は、「製品がそこにある効果」と「製品市場のストロングフォーム化」。
家電で行けば、韓国製は愚か、最近はハイアール(中国製)まで日本の小売市場に並びます。
その「並ぶ」効果を、この「輸入実績の6%」の数字は、反映していない。
日経ビジネスはその辺しっかり見てるなあと思います。
日経ビジネス曰く、価格.comなどだと、家電市場で新製品が出てから、「新製品プレミアム」が落ちて、その後の実勢価格に至るのに、現場ではいままで3ヶ月かかっていた、のが、ネットだと1日でそこまで行ってしまう。
それを消費者はみているので、ネットの実勢価格を念頭に置きながらものを買うし、価格交渉する。
これが強い「価格の上方硬直性」を作り出している、と。
もちろんそこには、アクセス可能な市場(アキバとか)に、アジア製品の、機能はスケルトン、価格は最安、というモデルがならんでいるというのも反映されている。
それにくらべ、いらない機能が付いた割高製品を、消費者は「付加価値」と認めないですから。
海外商品が「スケルトン機能ならいくらが適正」という価格を提示して、
ネットが「そこを底値に、どこまで付加価値分の上値のせを容認するか」を、全国津々浦々、瞬時に裁定してしまう。
いわば、「製品市場のストロングフォーム化」が達成されたがごとき状況になってる。
実際にハイアールの家電が成約する率(比喩的にこれが例の6~7%にあたりますね)をはるかにこえて、海外製品の「存在力」は、日本の製品の価格を押し下げてきます。
価格という出口が上方硬直性を持っているのだから、賃金もめったやたらに上げられない。
賃金も、価格の安さにひきずられて、上方硬直性をもつことになる。
これって、海外製品の背後にある海外労働力が、間接的に、日本の労働力の値段に影響を与えているわけでしょう。製品の市場が共通になることで、労働力も、出口の市場を通じて、競争していることになる。
この部分を、この6~7%という数字は、反映していない。
経済学者は、それが見えない。
のかな?
ンなわけないと思うのだけど。
としたら、わざとデマ宣をすべく書いてる?
新しい、若い学者さんはこういう部分をみて、数値化しようとするものだと思うのですが、飯田さんは、どうなんでしょう。。まだ30代の若い方です。
まあ、続きを読みます。
☆ストロングフォームの市場って。。(普通は証券市場の話ですが。比喩として、ね)
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/pension/%E5%8A%B9%E7%8E%87%E7%9A%84%E5%B8%82%E5%A0%B4%E4%BB%AE%E8%AA%AC/m0u/%E3%81%9F/
「脱貧困の経済学-日本はまだ変えられる」なんてタイトルの本を、ふつう私は買いません。夫が買ってきた本です。
まだよみかけなんですが。
最初の方、27pの飯田さんの「(貧困の原因としての)国際競争論のウソ」について。
彼曰く、輸入がGDPに占める割合は6~7%でしかない、だから中国の労働者が安い賃金で作った製品が日本製を駆逐して、日本人労働者の仕事を奪った、ということではない、といってます。
経済学者さんらしいんだけど。
グローバル化って、6~7%の比ではなく、もっと大きく貧困の要因になってると思います。
理由は、「製品がそこにある効果」と「製品市場のストロングフォーム化」。
家電で行けば、韓国製は愚か、最近はハイアール(中国製)まで日本の小売市場に並びます。
その「並ぶ」効果を、この「輸入実績の6%」の数字は、反映していない。
日経ビジネスはその辺しっかり見てるなあと思います。
日経ビジネス曰く、価格.comなどだと、家電市場で新製品が出てから、「新製品プレミアム」が落ちて、その後の実勢価格に至るのに、現場ではいままで3ヶ月かかっていた、のが、ネットだと1日でそこまで行ってしまう。
それを消費者はみているので、ネットの実勢価格を念頭に置きながらものを買うし、価格交渉する。
これが強い「価格の上方硬直性」を作り出している、と。
もちろんそこには、アクセス可能な市場(アキバとか)に、アジア製品の、機能はスケルトン、価格は最安、というモデルがならんでいるというのも反映されている。
それにくらべ、いらない機能が付いた割高製品を、消費者は「付加価値」と認めないですから。
海外商品が「スケルトン機能ならいくらが適正」という価格を提示して、
ネットが「そこを底値に、どこまで付加価値分の上値のせを容認するか」を、全国津々浦々、瞬時に裁定してしまう。
いわば、「製品市場のストロングフォーム化」が達成されたがごとき状況になってる。
実際にハイアールの家電が成約する率(比喩的にこれが例の6~7%にあたりますね)をはるかにこえて、海外製品の「存在力」は、日本の製品の価格を押し下げてきます。
価格という出口が上方硬直性を持っているのだから、賃金もめったやたらに上げられない。
賃金も、価格の安さにひきずられて、上方硬直性をもつことになる。
これって、海外製品の背後にある海外労働力が、間接的に、日本の労働力の値段に影響を与えているわけでしょう。製品の市場が共通になることで、労働力も、出口の市場を通じて、競争していることになる。
この部分を、この6~7%という数字は、反映していない。
経済学者は、それが見えない。
のかな?
ンなわけないと思うのだけど。
としたら、わざとデマ宣をすべく書いてる?
新しい、若い学者さんはこういう部分をみて、数値化しようとするものだと思うのですが、飯田さんは、どうなんでしょう。。まだ30代の若い方です。
まあ、続きを読みます。
☆ストロングフォームの市場って。。(普通は証券市場の話ですが。比喩として、ね)
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/pension/%E5%8A%B9%E7%8E%87%E7%9A%84%E5%B8%82%E5%A0%B4%E4%BB%AE%E8%AA%AC/m0u/%E3%81%9F/
コメント
ありがとうございます。
私も時々読ませていただいておりました。
リンクさせていただきました。
今後ともよろしくお願いいたします。