「化学物質汚染列島」by玉川徹
2009年11月13日 日常 コメント (4)
http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2726173
なかなか面白いドキュメントでした。
内容は。。
スーパーモーニングで、奇形タンポポの特集をした。
全国各地で帯化したタンポポや、その他の植物の奇形が番組に寄せられた。
なかでも、北海道の自治体が分譲した住宅の敷地一面に奇形植物が生えた事例では、住人のご夫婦が二人とも、化学物質過敏症を発症し、その住宅を放棄せざるを得なくなっていた。
と言うところからお話が始まります。
--------------------------
まちがいなく家で発症しているのに、「因果関係の立証」を被害者に求める国の法の下では、被害者ご夫婦には、因果関係の立証ができない。
で、ローンを抱えて泣き寝入り状態でした。
このご夫婦と、その家の敷地の不気味さに心を動かされた番組ディレクターの筆者は、長年に渡って、サラリーマンとして時には離れざるをえなくなったり、またご縁で近づいたりしながら、かかわりつづけ、何年もかかったあとに、ついにその正体をつきとめます。
それは、指定13物質ではなく、土壌にまかれることの多い農薬でもない、電車シートなどに使われる難燃剤(リン酸トリス)でした。
化学式が出ていたのを夫が見て「やたらにまがまがしい物質だね」といってたのが印象的です。
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要は、地盤を造成するときに、建築廃材だのその他の産廃だの、なんでもぶっこむ、という悪い風習が日本の建築業界にはありますが、
それで「ぶっこまれ」た物質が、それだった、ということでした。
敷地に埋められた産廃(難燃剤の残りか何か)のせいで、難治のCS患者になる。。。
たまったもんじゃありません。
しかも、やったのは北海道の自治体(3セクかな?)。
まえ、秋田でしたっけ?3セクかなにかが、地元の杉材をうたった欠陥住宅を大量に売りだしたことがありましたが。。。。
田舎の自治体は、じつはとんでもないことも多いのでしょうか。
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さいわい、TVでとりあげられたおかげで、この夫婦の住宅は、自治体のほうが売却価格で買い戻す、という和解がなされました。
なので原因物質を見つけたことは、直接に「因果関係の証明のため」というわけではありませんでした。
しかし、そんな解決が得られるのは、同じようなトラブルがきっと各地で起こっているだろうのに比べ、ほんの一握り。。。
この原因物質解明は、TV局の人と情報力とお金があったからこそ、できたものです。
シックハウス訴訟などでの挙証責任とか証明度のこと、考えてしまいますね。。。
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患者の側から見ると、ほんとに興味が尽きないお話です。
ひとつおことわりするのは。。。
☆奇形タンポポのできるのは、土壌の化学物質だけが原因ではない
ということ。
まして、原因物質は、農薬(除草剤)であったり、DDTであったこともあるとのことで、リン酸トリスだけが原因なわけでもない。
それらがあるだけでなく、他のストレス要因があってこそ、奇形が多発する、とも。
また、「強い電磁波が原因のこともある」と語っています。
ただ、電磁波の場合は、強い電磁波にサラされている広い一帯で奇形ができているはず。
土壌の化学物質の場合は、それが下にあるごく一部だけ、という違いがある、との話でした。
実際、すぐとなりはなんでもないのに、土を入れ替えたバス停付近の土だけから奇形が発見された(その土でDDTが検出)などの例がありました。
「ハチはなぜ大量死したのか」でも書かれていますが、自然界の以上の原因は、ひとつだけとはかぎらない。
多くは、複合的なモノなのでしょうね。
だからこそ、因果関係の究明は、困難を極める。
なかなか面白いドキュメントでした。
内容は。。
スーパーモーニングで、奇形タンポポの特集をした。
全国各地で帯化したタンポポや、その他の植物の奇形が番組に寄せられた。
なかでも、北海道の自治体が分譲した住宅の敷地一面に奇形植物が生えた事例では、住人のご夫婦が二人とも、化学物質過敏症を発症し、その住宅を放棄せざるを得なくなっていた。
と言うところからお話が始まります。
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まちがいなく家で発症しているのに、「因果関係の立証」を被害者に求める国の法の下では、被害者ご夫婦には、因果関係の立証ができない。
で、ローンを抱えて泣き寝入り状態でした。
このご夫婦と、その家の敷地の不気味さに心を動かされた番組ディレクターの筆者は、長年に渡って、サラリーマンとして時には離れざるをえなくなったり、またご縁で近づいたりしながら、かかわりつづけ、何年もかかったあとに、ついにその正体をつきとめます。
それは、指定13物質ではなく、土壌にまかれることの多い農薬でもない、電車シートなどに使われる難燃剤(リン酸トリス)でした。
化学式が出ていたのを夫が見て「やたらにまがまがしい物質だね」といってたのが印象的です。
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要は、地盤を造成するときに、建築廃材だのその他の産廃だの、なんでもぶっこむ、という悪い風習が日本の建築業界にはありますが、
それで「ぶっこまれ」た物質が、それだった、ということでした。
敷地に埋められた産廃(難燃剤の残りか何か)のせいで、難治のCS患者になる。。。
たまったもんじゃありません。
しかも、やったのは北海道の自治体(3セクかな?)。
まえ、秋田でしたっけ?3セクかなにかが、地元の杉材をうたった欠陥住宅を大量に売りだしたことがありましたが。。。。
田舎の自治体は、じつはとんでもないことも多いのでしょうか。
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さいわい、TVでとりあげられたおかげで、この夫婦の住宅は、自治体のほうが売却価格で買い戻す、という和解がなされました。
なので原因物質を見つけたことは、直接に「因果関係の証明のため」というわけではありませんでした。
しかし、そんな解決が得られるのは、同じようなトラブルがきっと各地で起こっているだろうのに比べ、ほんの一握り。。。
この原因物質解明は、TV局の人と情報力とお金があったからこそ、できたものです。
シックハウス訴訟などでの挙証責任とか証明度のこと、考えてしまいますね。。。
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患者の側から見ると、ほんとに興味が尽きないお話です。
ひとつおことわりするのは。。。
☆奇形タンポポのできるのは、土壌の化学物質だけが原因ではない
ということ。
まして、原因物質は、農薬(除草剤)であったり、DDTであったこともあるとのことで、リン酸トリスだけが原因なわけでもない。
それらがあるだけでなく、他のストレス要因があってこそ、奇形が多発する、とも。
また、「強い電磁波が原因のこともある」と語っています。
ただ、電磁波の場合は、強い電磁波にサラされている広い一帯で奇形ができているはず。
土壌の化学物質の場合は、それが下にあるごく一部だけ、という違いがある、との話でした。
実際、すぐとなりはなんでもないのに、土を入れ替えたバス停付近の土だけから奇形が発見された(その土でDDTが検出)などの例がありました。
「ハチはなぜ大量死したのか」でも書かれていますが、自然界の以上の原因は、ひとつだけとはかぎらない。
多くは、複合的なモノなのでしょうね。
だからこそ、因果関係の究明は、困難を極める。
コメント
私も実家に帰って来て自宅の山の上にコンクリートの粉砕処理場が出来ていたのを知って毎日不快です。
私の土地にも少し関係しているからです。
相手は月に幾等か母親に御金を渡しているらしいですが・・・・超不快です。
年末はカニを御歳暮代わりに持ってくるのも超不快です。
自宅の傍をダンプカーが通るのも不快です。
本当に道路族とか土木業で潤っている事業はねえ・・・
正直胡散臭くて公害垂れ流しで環境破壊の温床だと正直思います。
こちらこそ、いつも楽しく拝読させていただいてます♪
>私も実家に帰って来て自宅の山の上にコンクリートの粉砕処理場が出来ていたのを知って毎日不快です。
うお、それは私でもイヤだわ。。
>本当に道路族とか土木業で潤っている事業はねえ・・・
正直胡散臭くて公害垂れ流しで環境破壊の温床だと正直思います。
ほんとに同感です。
それを取り締まる法や規則もなければ、あっても執行されないおかしさ。。嫌な話です。
コメント遅くなってごめんなさい。
土建型公共投資、ほんとに長く続きましたね。
これでもう終わり、となってほしいものです。
農協を限りなく強くしていた「農協への補助金=農業振興策」の枠組みを壊して国と農家を直接つなぐ直接補償もぜひやってほしい。
いわば、その手の利権がっちり絡んだ中間団体を排除して、やっとこさ近代フランス式の「個人主義」の理念が多少なりとも本来的な形で通用する社会になる?ともいえるのかもしれませんね。