。。。という話がミクシであったのでついつい。

「あさきゆめみし」あるいは源氏物語で、どの登場人物が好きですか?



私は高校時代、国語の先生にも
「柏木衛門督がすき」

と言ってました。
というか、
「柏木は○○であれかしと思うんですよね」と、
先生に解釈の疑問(反論)を投げつけ、
先生に
「あれかし、ということはあなたの願望でしょ」と一蹴された、という思い出が。。。

そうです、柏木には思い入れたっぷり。

エリート意識、将来に対する自負がありながら、わりない自分の恋心に負けて、将来はおろか、自分自身をも破滅させる(上司の妻を寝取る)。。。

その衝動の強さ・感情の爆発と、いっぽうの抑制の強さ。
抑制すべきことを重々わかっていながら、
「わかっていてもとめられない」
この人間としての不完全さ、悲劇性が、
少女の頃の自分にはどっぷり、なにか来るモノがあったのでした。

今は、夕霧ですかね。
これは柏木と正反対で、自分の分を守り、まじめにやっていて、いっぽうで自分の地歩は固めて、絶対損はしない。。
父の乳兄弟の娘を愛人にするのも、沢山子どもをこさえるという、しっかりしたメリットがあるし。
若いうちにはのりを超えない。
いくら父の妻が美しかろうと、それ以上踏み出さない。

中年になって、自分のわがままがとおせる歳になってからスキャンダルを起こし(落ち葉の宮)、だからといって政治的にも私生活でも、つぶれることもない。
それだけの地位ができてから、むちゃをする。
柏木がまだ若いうちにスキャンダルを起こし、権力者につぶされたのと好対照です。

これらは、自分にはない性格でした。
この理性の強さ、自制の強さは。

☆夕霧、柏木の対比
http://www.asahi-net.or.jp/~tu3s-uehr/kisoen-11.htm

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いっぽう、女達にはあんまり興味がない。。。

というか、当時から女には興味がなかったのですね。。

どの女も、自分から恋に入っていくことがない。
受け身いっぽう。

今の時代の恋愛とは、どうしても違うので。。。

ロールモデルと言うことでは、おなじ大和和紀さんの
「はいからさんが通る」の紅緒とか、
「NY小町」のおしのちゃんのほうが、ずっと魅力的でしたね。

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さはさりながら。。。。。

六条の御息所は魅力的でした。

そのプライド故、直接男にすがれないかわりに、相手の女を取り殺す。。。
あの時代せいいっぱいできた、女の自己主張でしょう。



私は高校時代、演劇部だったのですが。。。。

お能の「葵の上」にもはまりました。

唐十郎に「六号室」という芝居があって、
それが六条の御息所を扱ったもので、
私はそれに大幅に手を入れて、演劇部の発表会で、やりました。

三島由紀夫だったっけ?にもたしかお能の「葵の上」の翻案があって、
それとまぜながら。。。

六号室にはない、「うわなり打ち(あたらしい妻を、古い妻が打擲する)」のシーンもつけくわえたりして。。。。



よっぽど、私なりの造形欲求が、六条ひとりに集中したのでしょう。


芝居を見なくなって10うん年、とかきましたが、
源氏や「あさきゆめみし」を開かなくなってからも、
同じくらいの年数がたちました。

思えばその後、あたらしくなにか芸術方面で、ごひいきになったものはありません。

わたしの成人後期(30代後半~40代前半)は、なんと不毛な時代だったんでしょう。。







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