なんだかんだで書かなかった、
「1票の格差」判決がありましたね。
9月30日の最高裁。

内容は、一連の1票の格差判決の歴史を振り返り、年をおうごとに「実質的にはより厳格な評価がされてきている」とはいってるけど、相変わらずだなあと思ってました。

ただいつも学説の主流から真っ当なことを書いてくださる藤田先生が、きちんと叱ってくださる、という構図なんだと思ってました。

「最大較差4倍超という数字をもってなお平等ということは,本来無理な強弁」
(でも、5倍以内なら合憲という実質上の基準を出したのは他ならぬ最高裁)
「現状を引き摺るならば,立法府による議員定数是正措置への残された期待と信頼とが遂に消失してしまう」
他の裁判官も
「上記のような著しい不平等を長期に合理化できるほどの根拠は見いだし難い」「大幅な較差縮小のための立法措置が不可避である。」
とね。

5人の違憲意見が出てます。
違憲としたのは次の5人。
中川了滋,那須弘平,田原睦夫,近藤崇晴,宮川光治。

那須さんは以前合憲でしたが、前回の「お目こぼし」判決以来、「国会の審議に進展とか,進展に向けた真摯な努力をしたという形跡もない」
として、違憲判断に回りました。

田原睦夫さんはそもそも論からの堂々の違憲論。

宮川光治さん(弁護士出身)は、
「できるかぎり1:1に近づけなければならない」
と、国民の意識に最も近い違憲論を述べ、
さらに「参議院議員に都道府県代表としての機能を求めてはいない。そうした政策目的により,投票価値の平等を上記以上に後退させることが許されるというのは,根拠のない主張である」として、これまでの長い議論を切って捨ててます(サイコー)。

1:1にできる限り近づけるべき、といってくれたのはこの方だけです。


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で、この記事の感想を書きたかったのだけど、それはまた。。。

「タブーではなくなった? 違憲判決」

http://allatanys.jp/B001/UGC020004720091007COK00400.html

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