http://www.asahi.com/international/update/0324/TKY200903240417.html
2009年3月24日20時53分
【パリ=国末憲人】フランスのモラン国防相は24日、サハラ砂漠と南太平洋で実施した核実験による被曝者(ひばくしゃ)に対して大規模な補償を実施する方針を明らかにした。
このためにまず1千万ユーロ(約13億円)を拠出、これまで機密扱いだった核実験情報も公開する。

 同日付フィガロ紙に掲載されたインタビューで国防相が明言した。米など核保有各国が次々と被害者補償に踏み切る中、仏は被曝者の存在自体を認めない態度をとり続けてきただけに、大きな転換と受け止められている。

 フランスは60~96年、サハラ砂漠にあるアルジェリアのレッガーヌ、インエケルと、南太平洋の仏領ポリネシアにあるムルロア環礁、ファンガタウファ環礁で、計210回の核実験を実施した。
国防相によると、実験に携わって被曝した可能性がある兵士や作業員は15万人に達する。周辺住民を加えると、補償対象者はさらに広がるという。

 計画では、医師や法律家で構成する独立委員会がこれらの人々の健康状態や作業時の状況を、国際基準に照らし合わせて審査する。補償のため、仏国防省は初年度に1千万ユーロを用意する。

 仏政府は長年「核実験は安全で被害者は存在しない」と繰り返してきた。近年は退役軍人の求めなどが相次ぎ、一部の補償に応じるようになったものの、核実験と健康被害の因果関係の証明が被害者側に求められていた。モラン国防相は「もはや証明責任を被害者側に求めない。健康被害が実験によるものでないと国が証明した場合にだけ補償を拒む制度とする」と述べた。

 国防相は大気の汚染状況など核実験情報を大幅に公開する意図も表明。公開すべき情報を選ぶ作業を医師と科学者による専門家チームが進め、今年12月に答申を受ける。

仏領ポリネシアで核実験被害の解明活動を続けているブルノ・バリヨ氏によると、ムルロア環礁での核実験に従事した住民8人が27日、補償を求めてパペーテの労働裁判所に訴えを起こす予定だった。支援者の間では、提訴前に政府が先手を打ったのでは、との憶測も呼んでいる。

 モラン国防相は「このような方針を打ち出すことに対して『核抑止力を築いた努力が報われないのでは』との疑念が政府内でも強かった。ただ、もはや補償を拒み続ける時ではない。仏戦力の整備に貢献した人々が長い裁判にかかわる事態を避けたかった」と説明した。

-------------------------------
引用終わり。

どうでしょう。
遠い国の話ですが。


>仏政府は長年「核実験は安全で被害者は存在しない」と繰り返してきた。

でもあるんです。
でもみとめない。

認めると

>このような方針を打ち出すことに対して『核抑止力を築いた努力が報われないのでは』との疑念

があったから。もっというと、国益に反するから。
その国益ってなんでしょうね。

一方で、被曝者は
>核実験と健康被害の因果関係の証明が被害者側に求められていた。

ために苦戦を強いられます。
理は彼らのもとにあるのに、証明責任まで彼らのもとにあるせいで、
手も足も出ない。

今回の方針転換は、大転換ですね。




日本でも、同じようなこと言ってる阿呆と邪悪な人間は、います。

「電磁波は安全で、電磁波による障害などはありえない」
といいはる人。

「農薬は許可されているものは安全で。。。」
「原発は安全で。。。」

聞き飽きるほど。


コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索