太平洋戦争私家版

2008年8月15日
父も母も、父親を戦争でなくしてます。

うらやんでも仕方ないこととは思いますが、同年代で祖父がいる方の話を聞くと、うらやましくなってしまいます。

祖父がなつかしい、会いたかった、というのもありますが、
父母が戦後に辛酸をなめないでもよかっただろうから、というのも大きいです。

うーん。客観的に見ると、いかにも「弾よけ」になりそうな階層です。
うちの祖父。
母方祖父なんて、農家の9男坊ですからね。。。

父の父が死んだあと、父の母は、「おめかけ」さんになったそうです。
どっかの多少は、金のある男の。
なので父は妹(私のオバ)とは、種違いです。

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戦争って、権力を持つ人、利権を持つ人の権益を守るために、貧乏人が弾になって消費されていく、というのが、パターンだなあと思います。

うちの祖父は一兵卒。
どん百姓ですから。
徴用されてたいして訓練も受けないウチにすぐ前線に送られ、
日中戦争のはじめくらいに、無駄に殺されています。

「戦艦大和の最後」など見ると、東大生はみな少尉の階級をもらって艦に乗り込んでます。 (しかも理系だと徴用もされてない)

そして多くが生き残っている。。。

弁護士さんが先輩弁護士の回顧録など書いたのを読んだことがあるんですが、在学中に戦争に徴用されてもちゃんと帰ってきて、その後弁護士職に就いたりしてる。。。。

知人の祖父は東大卒業後、理系の研究職(早い話が化学兵器開発)だったので、徴用されてません。
90なん歳の長寿を保って、先年肺炎で逝きました。

国に他の方法で貢献できる人は、そうそうは死にそうな目には遭わせない、んですよね。

うちの父親母親が、「なんとしても学歴を」と汲々としたのも、わかる気がするんですよね。

幼児期に父親に死なれて、男親の庇護をうけずに育つというのは、子どもにとっては大きな経験(トラウマ)です。
まわりに父親のある子がいたら、なおさら。
しかも「お国のために死んでる」はずなのに、実際は「父親がいない」ことで事実上の差別をうける。。

「徴用されたらおわりだ」という意識が身に付いたでしょう。

金はない以上、自力で手に入る、「徴用を避ける手段」としては、学歴くらいしかない。

切ないです。

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