むち打ち症と診断され、頸部カラーをつけて安静。
とことん運のないここのところの現実から逃れたくて、
思い出話。

ロンドンにいたとき、「津軽海峡を渡ればおフランスよ」
という事実に気がつき、ウォータールー駅からふらっと乗ったユーロスター。
ガイドブックも何もなし(いつものこと)でした。

数時間分の記憶がないのだけど、気がつけば地下鉄で「出口どこ?」と探す自分。

「ソルティエっていっぱいかいてあるな〜。何だろな〜。そりゃいいんだけど、出口どこ?」
な状態でよくもフランスの土を踏んだものだと思うけど、
地上に上がってからも大変でした。

「シャンゼリゼに行きたいのに、ここは違うみたい。シャンプス・エリゼーって書いてあるわ」

な私だったのです。
こりゃたまらん、地図か辞書が欲しいと道行く人に尋ねても、
「ブックストア」を聞いてるのに、だれも教えてくれない。

そういえばフランス人は、英語で聞いても、わかってても、教えてくれないというではないか、まずは本屋のフランス語を考えろ、と気づき、すご〜〜〜〜〜くなやんだ後に、西武の本屋「リブロ」を思い出しました。
西武、ありがとう。

それからどこをどうしたのか覚えてないのだけど、翌日にはさらに電車に乗って、ボルドーに行っていたっけ。

数日をなんとかかんとかすごすうちに、「あん・えくすぷれす・しるぶぷれ(エスプレッソ一杯ください)」と、「えくすきゅうすもわ・みしゅー」だけは覚えた私。

さらにニースにうつり、ベネチアへと行きました。
ベネチアからさて、フィレンツェにでも行こうかと駅に行くと、米国人風のねえちゃんのバックパッカーが「○○行きの電車の時間を教えてくれ」と私に聞いてきました。
なんで私に聞く。

列車に乗れば、日本人の旅行客二人組が、私の席を占領。
「席はどこでもいいらしいですよ」と大嘘を平気でこくふたり。
この連中と口論はせず、さっさと列車を降りてホームでおしゃべり中の女性駅員をめざし、
「エクスキュスモワ・ミダ〜ン」
これしか仏語はしらないし。でもここイタリアだけど。
イタリア語はからっきし。ただのひとつも覚えませんでした。

駅員嬢、案の定ふりむきました。
「さむわんずていきんまいしーと」といったら通じました。
イタリアで良かった。フランスじゃなくて。

駅員さんが有無を言わさず日本人客をどかし、悠々の列車旅へ。

−−−−−−−−−−−
なんてことを思い出して悦に浸ってるのは、
ごひいき猫ぶろぐが、ただいま旅行から帰ってきた筆者の旅行記と化しているため。

http://thecatwho.blog73.fc2.com/

−−−−−−−−−−−−−−−−
それにしても、ロンドンに戻ってきたとき(帰りは空路にした)、むちゃくちゃほっとしました。
東京に帰ってきたような。

言葉が通じるってなんてありがたいの。でした。

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