男社会と女社会　4

ひるがえって。

私の少ない人間関係の中で、他の男を捜し求めると。。。

まず弟ふたり。

連中は少年野球をやっていた。
野球は好きだったけど、あんまりうまくなかったので、外野だの、ラインコーチだのをやっていた。
でも、監督だの、先輩だのの指示命令に従うこと、やりたい任務でなくても精力かけてこなすこと、それでチームがまわることを、たぶんそこで学んでいる。

我々の父はワーカホリックのアルコホリックだったので、子供にあまりかまけなかったが、少年野球では、近所のおじさんが、「監督」として父に代わって指導をしてくれていた。

上の弟はのちに大学で広告研究会とか言うサークルで、運動会より民主的な組織運営を身につけてきた。
彼は卒業後も長年、後輩の面倒、というか後輩と接触していっしょに酒飲みなどして楽しんできたらしい。
彼は、上下、年長者と年少者のつながりをつくることを知っている。

会社でもそこそこがんばっているし、組織の運営を任されている。

（下の弟のことは、よくわかんないんだなーこれが）

夫にはそれがなかった。

彼には父が父として機能しなかった。
父は母から軽侮され抑圧される対象でしかなかった。

父自身も、父がムスコに継承さすべき「社会のルール」を継承しなかった。
なにより、ほとんど接触なかったくさい。

今日、夫は、父に対し、長年の軽侮をわび、養育費拠出についての感謝の意を述べた。

42歳にしてはじめて。

そもそもそんなことを言わねばならない親子関係じたい、機能不全のなにものでもないが。
言わぬよりまし。

父はあれども父はなし。
これが夫の不幸のはじまり。

しかし、その後多くは友人の家庭の父子関係をみて、おのが父子関係の病んでること、それが父と子のあり方のすべてでないことは気がつくのが通常。
それで軌道修正できるもの。

夫は、他者に興味を持たなかった。
よそのお宅の父と子を見ることがなかった。

彼は、実家の病んだ関係以外をしらずに40まで来た。

ああ、やっぱり、「男社会を知らない」だけの話じゃなくて、
まともな人間関係やインタラクションの取り方をそもそも知らない、という話になっちゃった。