父親殺し―孤独な家族の精神鑑定
2006年9月9日 読書
ISBN:4062092204 単行本 福島 章 講談社 1998/05 ¥1,575
永山則夫と同日に死刑になった男(実名しらん)の鑑定医
だった福島さんが再構成した、この死刑囚の実録。
帯部分にとられていたのが、この死刑囚が言った言葉
「親は私をかわいがりましたよ。旅行にもつれていってくれたし。でもそれは、ペットをかわいがるようなもんなんです。
母親は俺が優等生だった内はおれを大変自慢にしてかわいがった。
それは、飼い犬が芸のできる血統書付きの犬だからです。
飼い犬がただの駄犬になれば、母親にとってはいらない存在になった」
この男、母が死んだのは父親のせいだと(不合理に)きめつけて、母の復讐をするために父を殺したというが。
母にそこまで愛着する一方、女は憎悪していたらしい。
この死刑囚、夫に似てます。
母から「よくできる自慢の息子」としての興味関心をもたれながら、愛情をもらえていない。
このふたつの違いを説明するのは、体験した人間でも難しいのだけど。
支配的な母親と、存在感の薄い父親のもとで、母=成人の女に強い恐怖と憎悪を感じている。(ただし、母には恐怖も憎悪も抱くことは禁止されているので、自覚できない)
その結果、同性愛者になる。
同性愛者といっても、「愛」せる能力があるわけではない。
愛をもらってない人間は愛情を出すことができないんですな。
どうも。
福島さんが書いてました。
彼はせいいっぱい好意的に(彼のみならず)永山の鑑定をしたんだが、のちに
その鑑定や後の著作につき、名誉毀損で訴えられた。
彼らとラポールを築けるかと思ったのは幻想で、彼らの心はやはり健常人ではなかった。
健常人がふつうに持つ思いやりや好意が、(足りないのでなく)欠如している、と。
少し前に読んだのでうまく書けないが、これは転機になったです。
永山則夫と同日に死刑になった男(実名しらん)の鑑定医
だった福島さんが再構成した、この死刑囚の実録。
帯部分にとられていたのが、この死刑囚が言った言葉
「親は私をかわいがりましたよ。旅行にもつれていってくれたし。でもそれは、ペットをかわいがるようなもんなんです。
母親は俺が優等生だった内はおれを大変自慢にしてかわいがった。
それは、飼い犬が芸のできる血統書付きの犬だからです。
飼い犬がただの駄犬になれば、母親にとってはいらない存在になった」
この男、母が死んだのは父親のせいだと(不合理に)きめつけて、母の復讐をするために父を殺したというが。
母にそこまで愛着する一方、女は憎悪していたらしい。
この死刑囚、夫に似てます。
母から「よくできる自慢の息子」としての興味関心をもたれながら、愛情をもらえていない。
このふたつの違いを説明するのは、体験した人間でも難しいのだけど。
支配的な母親と、存在感の薄い父親のもとで、母=成人の女に強い恐怖と憎悪を感じている。(ただし、母には恐怖も憎悪も抱くことは禁止されているので、自覚できない)
その結果、同性愛者になる。
同性愛者といっても、「愛」せる能力があるわけではない。
愛をもらってない人間は愛情を出すことができないんですな。
どうも。
福島さんが書いてました。
彼はせいいっぱい好意的に(彼のみならず)永山の鑑定をしたんだが、のちに
その鑑定や後の著作につき、名誉毀損で訴えられた。
彼らとラポールを築けるかと思ったのは幻想で、彼らの心はやはり健常人ではなかった。
健常人がふつうに持つ思いやりや好意が、(足りないのでなく)欠如している、と。
少し前に読んだのでうまく書けないが、これは転機になったです。
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