セルフなめなめ系昔の思い出

旧友と1時半まで飲んだ帰りなので、簡単に。
これはわし自身の慰め用の昔話で、それ以上のもんじゃござんせぬ。
意味ないこと先にコーションいれときます。

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大学に入ったとき、同期に大変美しい少年18歳がおりました。

繊細な体つき、少女のような面立ちにしかし鋭い目つき、
ということで、おほもだち系の先輩達も目をつける、
目立った少年でした。
案の定、女性学ゼミ（当時フェミニズムのゼミをこう
呼んでました）で、彼自身が受けたセクハラ（ホモ系
先輩からの）被害を証言するくらいの美貌で。
彼自身はおほもっ気はなく、ただ彼らをひきよせるだけ
ひきよせる、罪あるいは業の深い、美貌でございました。

吾輩はその年の学生自治会の選挙にたち、分の悪い
選挙戦でぼろぼろになっておりました。
彼は対抗選対の側で選挙戦を戦っておりましたが
そのぼろぼろの吾輩を称して彼いわく
「かわいそうにこいつやせちゃったよ」

いろいろありまして、それこそ数行では語れぬいろいろが
ありまして、戦い負けて日が暮れてその年度も暮れ。
美しい彼は吾輩にとっては美しい遠い少年でありました。
選挙戦の前と後で、吾輩の恋人は変わっており、
そのどろどろの遠景の、うつくしい背景の一部でした。

先輩で専門課程に進学できる人、留年する人が
あきらかになったころ。
留年確定のホモ先輩と件の美少年とが、キャンパスの
銀杏並木をむこうから歩いてくるところとでくわし。

彼らは学校のそばの飯屋に飯を食いに行くところで、
彼の誘いでなんとなく吾輩も合流することになり、
まルがという大飯ぐらい用飯屋へ彼、ホモ、吾輩の3人で
出かけたのでした。

時は早春。

店内には当時流行っていた松田聖子のなんといったか、
ハートののイヤリングをスキーにひとりで行って
ゲレンデの雪に捨てる、という歌が流れてました。
（あれ確か松任谷由実ですよね、作ったの。関係ないけど）

「春になるころ、あなたを忘れる」
そこの歌詞だけ、めしをかっこんでいる吾輩の顔めがけ、
少年がのぞき込むようにして歌いかけて。

そのまま何もなかった顔で少年は飯をかっくらっておりました。

食い終わってまルがを出て、美少年＆ほも先輩とは別れましたが、
そのあとの彼らは記憶に残っておりません。

めしの最中に流れた松田聖子と、
「ああそうだったのか」とめしを食った腹をなでなで、
思ったことだけ、覚えております。

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同窓会でも会わなくなって6，7年になりますが、今会えば
「かわいそうにこいつ太っちゃったよ」
と口に出していってくれるかどうか。
かわいそうにの意味がちがわい。